小さな奇跡

彼はとっても忙しそう。

午前中、少しだけのやり取り。


アタシ「♡♡君にプレゼントしてもらった

コットンパールのピアス落としちゃった💦」

「すごく気に入ってたのに」

「ごめんなさい(;ω;)」


彼「あら残念」

「またプレゼントさせてね🎁」

「ピアスってすぐ失くしちゃいそうだね」


そこから夕方まで音沙汰なし(;ω;)


夕方のメッセ。


彼「忙しくて死にそう💦」

「これから設置の仕事」

「その後、飲んで来ます😘」



彼は飲食店にある機械を設置する仕事もしているので

いつもその後、お付き合いで飲みに行きます。

その夜は上の子は修学旅行、夫は夜勤で

絶好のチャット日和だったのに(;ω;)



アタシ「お疲れ様」

「寂しかったよ(;ω;)」

「お仕事頑張ってね」


仕事が終わってメッセをして

ちょっとDSに寄って

自転車置き場にトボトボ歩いて行きました。


ふと顔を上げると遠くにスーツ姿のおじさんが

こっちに足早に歩いて来ます。


ちょっと彼に似てるような…


アタシは近視と乱視が入ってるのに、コンタクトが嫌で💦

夜はほとんど人の顔の認識が出来ないのです←あぶねーな


じーっと見たけど、やっぱり顔がわからない。

ま、あんなに太ってないし老けてもないか…と

ニヤリと笑って自転車に乗ろうとしたら。




Σ(゚д゚lll)

なんと、そのおじさんがこっちに走って来ました。




「ソネミさーーーん‼️」




彼でした(笑)




彼「目が合ったとばかり思ってたのにー!

ニコニコしてたし!」


アタシ「似てるような気がしたのよ(笑)」


彼「逢えて嬉しかった」

「まだ設置しなきゃいけない所があるんだ」


と急いで夜の街に消えて行きました。






すごい‼️

アタシがDSに寄らなかったら逢えてなかった。

少しでもエレベーターが遅かったら逢えてなかった。

偶然逢えるなんて…ビックリだわ。







帰宅してからモヤモヤが止まらない。

翌日も忙しいなら飲みに行かなきゃいいのに。

しんどいじゃん。


酎ハイをがぶ飲みしながらiPhoneを弄ってると

自然にカップルアプリを開いてました。


今日のやり取り少ないなぁ。

寂しい(;ω;)



アタシ「寂しくて♡♡君の事諦めたい」


彼「ヤダ」

「嫌だよ」


アタシ「大好きなのに逢えない事が辛いよ」

「寂しい」

「いっそ別れたら諦めがつくかもしれない」


彼「そんなの絶対嫌だ」


アタシ「逢いたいのに逢えない立場が悲しいよ」

「もっと違う立場だったら

忙しくても逢えたのになぁ」



どれだけ仕事が忙しくても嫁なら絶対

彼の顔が見られる。

羨ましいなぁ(;ω;)



彼「逢いたいよ」

「今度のソネミさんの休みに

がっつり逢えるように仕事終わらせるから」


アタシ「無理しないで」


彼「無理してでもソネミさんに逢いたいんだ」


アタシ「諦めなくてもいいの?」


彼「当たり前だよ」

「大事な彼女なのに」


アタシ「お仕事の邪魔じゃない?」

「めんどくさい事ばっかり言って」


彼「邪魔なもんか。

めんどくさくもないよ」


「ソネミさんに逢える日から逆算して

仕事を進めてるんだよ」




(இдஇ; )うぇーん




アタシ「アタシの事好き?」

「愛されてるのか不安」



出た!

ウザい女の常套句(笑)




彼「大好き❤」

「大好きに決まってる❤️」

「愛してるよ❤️」


アタシ「幸せな旅行だったのに

不安から抜け出せてない💦」


彼「俺がどれだけ好きか伝わらないのが

もどかしい」


アタシ「不安にさせないで」

「もっと好きになって」


彼「安心させたいよ」

「もっともっと好きになるから」


アタシ「愛してる」

「同じくらい愛されたい」


彼「愛してるよ❤️」

「今日も俺の方が気付いた❤️」


アタシ「アタシの目が悪いだけじゃん!」


彼「フフフ」


アタシ「寂しくて辛くて

別れたくなってたのに」

「なんだか悲しみが消えちゃった」


彼「良かった😊」


アタシ「♡♡君の魔法の力はすごい✨」


彼「ソネミさんが素敵なだけだよ❤️」


アタシ「ギュッとされたい」


彼「ギュッとしたいよ」

「キスしたい」




そこで寝落ちしたアタシ。


彼に引き上げてもらいました。


彼が忙しい時は落ちてしまう。

家族だったらいつでも顔が見られるのに、と。


でも、彼はアタシと逢う為に、頑張ってくれていた。

そこまでしてくれてるなんて思ってなかった。

「仕事の進み具合によっては逢えるかも?」と

言われてたから。

不安が少し消えました。






小さな街だけど、あんな風に彼と逢える確率はかなり低い。

ほんの少しタイミングが合わなければ、逢えなかった。

小さな小さな奇跡。

この奇跡を信じて彼と逢えるといいなぁ。