ソネミー旅行記『地獄編』

そして、彼は一旦大きな荷物を車に置きに行きました。

その間、アタシは自宅に電話して

夫に帰る時刻を伝えました。

彼もきっと電話してるんだろうと寂しく思いながら。

これが後々、大事件になるのですが💦

(アタシにとって)




朝食を摂りにホテルのブュッフェへ。


この爽やかな早朝に似つかわしくないほど

バッチリメイクのアタシ。

今日も彼好みの真紅のリップです。


ウエストにリボンの付いた

黒のジョーゼットのブラウスに

セットの黒のワイドパンツ。

スエードのパンプスを合わせて。


ロングのコットンパールネックレスと

揃いのピアス。



彼は前日はスーツでしたが

この日はロイヤルブルーのニットに

スリムのブラックデニムでした。


アタシももう少しカジュアルにすれば良かった💦


普段はそんなに食べないのに

ブュッフェスタイルだと食べてしまう。

お腹いっぱいでお部屋に戻りました。


その時、彼のiPhoneに着信が。

彼は相手を確認すると飛ぶように

部屋を出て行きました。


この旅行の為に彼はかなり無理をして

時間を作ってくれたようで。

何本、何十本の電話がかかってました。

旅行中も仕事のやり取りをしてるのは仕方ない。

それらは全てアタシの前で会話してました。


なのに、慌てふためいて

部屋を飛び出して電話する相手とは。


嫁以外の何者でもありません。


ルームキーを持って行かなかった彼がチャイムを鳴らしてます。


アタシはどんな顔で彼を迎えればいいのか分からず…

何度目かのチャイムでドアを開けました。


彼「ゴメン。キー持って行かなかったから」


アタシ「……」


彼は至って普通に振る舞います。

アタシも「大人なんだから普通にしなきゃ!」と

思ってはいるものの…

彼と話す気にもなれず、ベッドで寝転んでました。

彼は隣に寝転んで来て。


彼「怒ってるの?」


怒ってはない。

ただ、あんなに飛んで出て行った彼の事が信じられなくて。


もし、嫁にバレたらこの人は

アタシの元から走って逃げて行くんじゃない?



ただただ悲しかった。



アタシは声も出さずに、静かに涙を流しました。


彼は「ゴメンね」と言いながらアタシの涙を

何度も何度も拭いました。


アタシ「もうこれ以上、悲しい思いをしたくない」

「お別れしたい」


彼「嫌だよ」

「別れない」

「悲しい思いさせないよ」


そして、「離れないで」「離さないから」

とアタシにのしかかって無理矢理

深いキスをして来ました。




カラダで誤魔化されるなんて真っ平‼️




押しのけようとしても大きな身体の彼は

ビクともしません。


別れたくないよ、と何度も繰り返しては

深いキスをして来る彼。


彼は「ソネミさんが欲しい」と半ば無理矢理、

カラダを繋げて来ました。

彼は一生懸命、愛してくれました。


彼は果てた後、

「俺、ソネミさんの事

好き過ぎておかしくなっちゃったみたい」

恥ずかしそうにそう言ってバスルームに消えて行きました。



この2日で4度も愛されてしまいました💦

大丈夫なの?



ホテルをチェックアウトして

お土産を買いに行き、アタシにもお土産を買ってくれました。

彼はこの旅行の為に、所属するクラブのイベントをドタキャンしたので

持ち切れないほどのお土産を買ってました。




ランチは人気のお好み焼き屋さんへ。


アタシ達は強烈に狭い店内にギリギリ座れました。

後から後からどんどんお客さんが来て

何十人も待ってました。

他の店はガラガラで誰も座ってない💦

一人勝ちのお店でした。


ところが、お腹が空いてないアタシ。

美味しいのに全く箸が進まない(;ω;)

彼に頑張ってもらいました。

が、食べ過ぎた彼はお腹を壊してしまいました😱


なのに、「隣の県で何か見てみない?」と

言ってくれて。


「何かプレゼントしたくて」と

いつものSABONへ連れて行ってくれました。

全員の販売員さんに彼も挨拶されてました(笑)

この前、売り切れてたヘアマスクを買ってくれました。



そして、地元へ帰って来ました。

アタシは出張と言う口実で出て来たので

いつもの帰宅時間に合わせる方が自然なので

21時に帰宅する事に。


軽く食事する事になり

美味しいお蕎麦屋さんへ。


食べ過ぎてお腹を壊したのに

流石は大食漢の彼。

『天ぷら蕎麦』を注文。

アタシは『鴨南蛮蕎麦』を。


彼はペロリと平らげて

アタシの鴨南蛮も食べてくれました。


時間があるので夜のドライブ。

夜のドライブは旅行の時だけ。

旅行の終わりの寂しさと朝の嫁の電話を思い出して

涙がポロポロ零れ落ちました。

信号待ちで気付いた彼は黙って涙を拭ってくれました。


帰宅してお礼のチャット。

写真を撮るのは彼の仕事なので

「アプリのアルバムに写真貼って」とお願いしたら…


彼「なんだかわからないけど

写真がこれだけしかない💦」


ほんの数枚だけ(;ω;)

だから今回の旅行記は写真が少ないのです。


アタシ「一緒に撮った写真もないの?

綺麗な夜景も?

壁紙にしたかったのに(இдஇ; )」



なんだか彼の危機管理の為に消去されたような

そんな気持ちに。


やり取りしながら酎ハイをがぶ飲みしてたら

猛烈に悲しくなって。

部屋を飛び出して行った彼の行動が悲しくて

とても惨めに感じた事を伝えて。

そして「別れたい」とメッセしました。

彼は過去に何度か夫とのやり取りを黙認した事や

昔の男の話をされて不愉快だったと言って来ました。


彼「ゴメンね。

俺ももう無理だと思う…。

家族からの電話等何らかの対応に対して

貴女は良くて俺はダメだって言う理不尽には応えられない」


「俺だって疑われてるからすぐ出る事が大事だったんだよ」


「それが許せないなら

ソネミさんとはやっていけない」



理屈ではわかってるけど

アタシはきっと我慢出来ない。


結局、「何時に帰る?」と言うくだらない内容の

電話だったみたいです。

荷物置きに行った時、電話してなかったのかよ!

バカヤロウ💢






お互い別れる事に同意しました。


酔っ払って号泣してるアタシは

「大好きだった」「一生忘れない」

なんて未練がましくチャットを続けました。


彼「ずっと憧れてたよ」

「実際付き合えることになったら

もっともっと素敵になっててびっくりした」

「俺は貴女を待ってなきゃいけなかったのに」

「愛してる」


「でも電話に出なきゃいけない事がある。

もちろん席は外すし毎回ではないけど…

それだけを受け入れて欲しい」


アタシ「やっぱり無理だよ」






21時に帰宅して

そこから約5時間半のやり取り。

お互い疲れ果てて、そこで寝落ちしてました。




翌朝。


彼「おはよう」




Σ(゚д゚lll)




出た!

超安定の彼。



アタシ「おはよう」

「どうしたらいいの」


彼「別れたくない」


アタシ「別れたくないけど

悲しい思いをしたくない」



たっぷり1時間考えた彼の答え。

彼の返答次第で手打ちにするつもりでした。



彼「悲しませたくないよ」


アタシ「再会したのは運命だと思う」


「ずっと一緒にいる為に

アタシも努力していきたい」



これがアタシの精一杯の歩み寄りでした。

多分、また嫁からかかって来たらブチ切れると思います。



彼「離れないで欲しい」



彼の言葉を信じて愛して愛されていこうと思います。








今、彼は重要な資格の更新を県から求められていて。

その上、大きな契約が直近に控えています。

土日はお休み返上で一日中仕事してました。

何とかアタシのお休みに時間を作れるように

頑張ってくれてるようです。


仕事の途中も何度かメッセくれて、

夜はぐずるアタシに付き合って

遅くまで甘い愛の言葉ばかりのチャットをしてくれてます。


旅行も往復で10時間ほど運転して

沢山歩き回って、4度も愛し合って。

きっとヘトヘトでしょうね。


アタシみたいな女と再会したばっかりに

時間も労力もお金もかかって…

ホントに可哀想な人です(笑)

でも、離してあげられないんです。

お気の毒だけど❤️










長い長い旅行記をお読み下さいました、奇特なお方様。

ホントにありがとうございました。

やっぱり「ソネミ劇場」開演しちゃいました。

週末は通常の「ソネミ劇場」を開演する予定です(笑)

皆様のお越しを心よりお待ちしております。