妖怪飯喰え婆

アタシは拗ねてました。



毎年この時期に恒例になってた、近県の神様へのお詣り。

去年も行けなかったし、今年はそんな話題も出ず。

なのに…



「忘れてた💦」

「今日行って来るよ」と彼。



自営業の人はいいわよね。

思い立ったらすぐに行けるんだから。

アタシなんて1人で仕事してるから、休みの変更は絶対きかない。




もしかして、嫁も行くの❓

嫁に「一緒に行きたい」って言われたら断れないよね。

嫁だって彼の経営する施設で働いてるんだもん。

休みやすいだろうし、休日なのかもしれない。




2人だけの神聖な場所だと思って通ってたのに。




休憩中にiPhoneを見たら、カップルアプリに彼のセルカや動画が幾つか貼り付けられてました。




嫁はいないみたい😅





少しホッとしました。





アタシの彼への愛は屈折してる。


遠い昔にアタシを好きだと言った彼を振ったのはアタシなのに

他の女と結婚した彼を裏切り者だと思ってる。

あんなに好きだと言ったクセに心変わりした、と根に持ってる。


嫁に嫉妬する度に彼への執着心が生まれてしまう。


せっかく、彼に対しての執着心が無くなりそうだったのに。





早く逢いたい。

アタシだけを愛してる、と抱きしめて欲しい。





次のデートの日をちゃんと決めたくて

「〇〇日と◇◇日がお休みなんだけど

逢えるとしたら

どっちが都合が良いですか❓」と聞いてみた。



彼「〇〇日かな」






ヽ(*`皿´*)ノキィィ─︎─︎!!!!





じゃあ◇◇日は嫁と子供と過ごしたいって事❓




不穏な空気を感じたのか

「◇◇日は仕事になりそうなんだよ。

日曜日も仕事になったから、その続きで」と彼。




アタシは

「◇◇日に逢えないのはお家にいたいからだと

思って寂しかった」と言いました。




そして、神様へのお詣りもホントは嫁と行ったんじゃないかと疑ってた事も言いました。


アタシ「一緒に行きたいって言われたら仕方ないじゃん」

「赤の他人のアタシにまで優しい♡♡君は

ご家族にも優しいんだと思う」

彼「ソネミさんにしか優しくないもん」

「そんな事させないし」

「ソネミさんとの大事な場所だと思ってる」




近頃マンネリになってるんじゃないか、と思っていた事も正直に伝えました。


彼「そんな事思ってるの❓」

「ずっと逢いたいと思ってるのに」

「俺がそんな風に考えてると思わないでよ」

「悲しい」

アタシ「もう何年も経ったし特別感ないでしょ」

彼「ソネミさんはスペシャルなんだよ」

「益々大好きだよ」

最近メロメロ過ぎて恥ずかしいくらいなのに」

「再会した時の1000000倍好きだよ」

もっともっと幸せする」

「いっぱい努力するよ」

「愛してる」





(இдஇ; )うぇーん






泣きながら床で寝落ちしました←酔っ払い





翌日は土曜日。

アタシは忙しくて休憩も殆ど取れず…

彼は仕事してたみたいで、合間にアタシを労うメッセを沢山送ってくれました。




帰宅してからもずっとチャットしてくれて…


彼「ソネミさんの顔が見たい」

「逢いに行ってもいい❓」

「〇〇〇〇〇買いに行く」


アタシの会社で販売してる商品で、

最近リニューアルしてから更に大人気で欠品続きの商品。

先月、アタシに逢いに来てくれた時に試して気になってたみたい。


アタシ「たまたま、今日一個入荷しましたよ(笑)」

彼「取っておいて」

「明日買いに行くから」



どうやらお昼過ぎから仕事があるから

その前に来てくれるらしい。



彼「ランチ行けないの❓」

アタシ「明日は無理だね」

「ここ最近、絶対呼び戻されてるから💦」

「平日なら大丈夫かも」

彼「そうか💦」

「でも、明日逢いたい」





ランチしたかったなぁ。

日曜日にアタシとご飯食べて欲しかった。


いや、一緒に食べられなくてもいい。

家で嫁の作ったご飯を食べて欲しくなかった。




アタシ「お弁当作りたい」

彼「明日は厳しいでしょ❓」

「作れる時でいいよ❤️」




ヽ(*`皿´*)ノキィィ─︎─︎!!!!




アタシを思いやってる風を装いながら

暗に日曜日のお昼ご飯は家で食べる姿勢を崩さないんじゃないの❓




アタシ「作れるよ」

「でも、♡♡君のタイミングの良い日に作るよ」

彼「食べたいけど… 一緒に食べられないのに

作って貰うだけって悪いなぁ」

アタシ「気にならない時に言って」

彼「明日も出来るならお願いしたいけどなぁ」





୧⃛(๑⃙⃘⁼̴̀꒳⁼̴́๑⃙⃘)୨⃛ヤッタゼ





こうして、日曜日のお昼にお弁当食べて貰える事になりました✨

結構ゴネたアタシ(笑)

まるで『妖怪飯喰え婆』ですわ😂





冷蔵庫の中身をチェック。

冷凍庫に味付けしてある唐揚げ用の鶏肉がある。




後は作り置きしてるおかず達。

ハンバーグは焼いて冷凍してるし、

きんぴらごぼうやひじきの煮付けは板状に冷凍してるので

使う分だけパキッと折って自然解凍。

これだと、空気が入らないので冷凍臭くならない。



朝起きて圧力鍋で彼好みに固めにご飯を炊いて。

唐揚げ揚げて卵焼き作って。

いつもと同じようなお弁当なので写真は割愛😅





開店してから割とすぐに彼登場😁

いつもスーツだから

カットソーにダメージスキニーデニムのカジュアルな感じが若く見える。

ニコニコデレデレしてる(笑)



何だか照れ臭くて話が続かない💦

〇〇〇〇〇を買ってくれたのでレジで会計して

お包みしてお弁当の入った袋に入れた。


お客様がパラパラ入店して来たので

彼は手を振って帰って行った。



彼の後ろ姿を見てたら…



追いかけて行って手を繋いで甘えたくなった。



アタシが絶対に出来ない事。



考えてたら、また嫁に嫉妬しそうだったから

仕事に没頭しました。





お昼の休憩にiPhoneを見たら彼からメッセが届いてました。

「お弁当美味しかったよ🍱」

少しだけど逢えて嬉しかった😍」




忙しくなりそうだったから急いでお弁当食べて、速攻で歯磨きしてたら

「お客さん待ってるよ」と他の店の人が呼びに来てくれて💦

そのまま、ずっと忙しかった。




夫が仕事で家を空けてるので、帰宅してからずっとチャット。


彼「ソネミさん今日も可愛かったなぁ❤️」

「素敵だったよ。メロメロでした🥰」

「触れたかった」





同じ事考えてたんだ。

アタシも触れたかったよ。





嫁に対抗心や嫉妬心を抱く限り、彼に執着してしまいそう。


顔も見た事もないのに、絶対負けたくない。

ずっと綺麗で可愛いと思われたい。


彼が好きだから嫉妬するのか、

嫉妬するから悔しくて執着するのか。


たぶんどっちも正解。