程がある 〈side story〉

抱き合った後のピロートークで。

彼は中学校の頃の先輩に

今までお付き合いも無いのに、色々と相談を受けていて…


その先輩はいわゆるヤンキーで。

彼は野球少年だったので無縁だった人。

なのに、支離滅裂ではありながら

彼の仕事上での相談をしてくるので

無下には出来なかったそうで、

LINEのやり取りをしていると言う。


その話から

彼を振った頃に付き合っていたアタシの彼氏は

チンピラみたいな人だったと振り返り…

893みたいな事をしてる人で

身内も全員、ヤバイ人ばっかりでした。

アタシ自身の家柄も悪かったのに

強面なのに実際はとても優しくされたけど、

7年も付き合ったのに結婚するつもりなど

全くありませんでした。



その話をしたら

彼は「悔しい。俺に魅力が無かったから」と

アタシをギューギュー抱き締めました。



アタシはネイルも派手だし

ファッションも派手だけれど



お料理は好きだし、

洗濯はプロの知識だし、畳むのもプロです。

少しだけ潔癖気味だからお掃除も嫌いじゃない。

見た目のギャップはあるけど、家事は得意な方です。



アタシは

「貴方と結婚したかった」と彼の頭を抱えて

オデコにキスしました。



彼「結婚したかったよ」

「好き過ぎて嫌われそうだけど」

アタシ「アタシの方がずっと好きだもん」

彼「彼女が可愛過ぎるよ」



アタシと彼はとても近い所で

幼少期から高校生まで過ごしていて。

彼の高校の体育祭にもたまたま遊びに行ったり

遊びに行く場所も田舎だから限られているし

ニアミスもあっただろうと思います。



アタシ「その頃、出会ってたら

付き合っていたかな」

彼「俺が子供だったから

ソネミさんには見向きもされなかっただろうね」




アタシはその頃、

一回り以上も上の美術教師に恋をしていました。


結局、卒業後に

その美術教師とセックスしたけど

その頃にはもう、好きな人がいたので付き合う事も無かった。

でも、とてもスッキリして今では良い思い出になってます。


毎日「好きだよ。大好き。愛してる」と

伝えてくれて。

最大限に逢える様に頑張ってくれる彼。



彼の言葉に納得する自分もいたけれど

遠い過去に彼に恋して、そのまま結婚出来ていたら

今、こんなに苦しむ事は無かったのにと

運命を呪っているアタシがいるのは確かな事実。